ドイツワイン事典-Mittelrhein(ミッテルライン)=ライン・ワインを集積・送り出した歴史ある産地
Mittelrhein
Mittelrhein

ミッテルライン

名前が示すように、ライン河中流部。ボンの南を起点に上流に向かってライン河の両岸に100km程に広がる細長い地域。 北緯50~51度にある。

この地域は有名なライン下りのハイライトで、左右に点在する古城とそれを取りまく景観は文字通り風光明媚そのもの。ローレライやニーベルング等伝説の宝庫であり、ハインリッヒ・ハイネは言うに及ばず、多くの詩人、音楽家の想像力を掻き立て、多くの芸術作品を生み出してきた。

年平均温度9.2度、年間降雨量560ミリで、日照時間1,430時間。 足下を流れる大河ラインの膨大な水量による気温調節の恩恵をじかに受けている。 地質は、デヴォン紀頁岩がベースだが、何と言っても洪積世黄土層がライン段丘を形成している。北端には火山系の岩層も見られる。

ブドウ畑の総面積は450ha程度。急傾斜面畑が圧倒的に多く、中には60度の急勾配になる畑もある。
急傾斜で働く労働コストの高さをカバーするのには、高品質の品種を扱わざるを得ないから、リースリングの栽培がラインガウに次いで高い。

ワインはあっさりした柔らかな風味が特長で、モーゼルのような鋭い切れはない。ここのワインは観光客が土産に持ち帰るものを除いて、殆どが外に出ることは無い。
カウブ(Kaub)城(現在,山頂にある城跡ホテル)に行けば、この地の秀麗な銘醸ワインの味香をたっぷり楽しめる。

ベライヒは2つ。
・Siebengebirge (シーベンゲビルゲ)
・ Loreley (ローレライ)

Bacharach (バハラッハ)

バハラッハは、中世を通じて、ライン・ワイン交易の中心の町であった。
英国や北欧諸国には、このバハラッハからワインが船積みされ運ばれた。
ライン沿岸のワインは総て「バハラッハのワイン」と呼ばれ愛飲され、ライン・ワインの花形時代を築いたのである。

wineMap-Mittelrhein

栽培主品種

 

著名村・畑 & 生産者

著名村:畑

  • Bacharachr:Hahn,Posten,Wolfshohle
  • Bopparder:Hamm
  • Engeholl:Bernstein
  • Oberwesel:Olsberg
  • Steeg : St.Jost

 

著名生産者

☆☆☆☆
Weingart,Spay
☆☆☆
Didinger,Osterspal
Toni Jost-Hahnenhof, Bacharach
Matthias Muller Spay
August und Thomas Perll, Boppard
Ratzenberger,Bacharach